12月23日(月)にビアソムリエ交流会が開催されました。毎月23日と言えば、Biersommelier-Stammtischの開催日ではありますが、クリスマス時期なので、普段とは違った会場で何か特別なことをしようという山上昌弘会長の計らいで変則的なものとなりました。第一部は、ドゥーメンスビアソムリエの西紀之さんが運営するbier.jpのオフィスで。ベルギーのクリスマスビールの飲み比べと、根岸絹恵理事によるホットビールづくりの実演という、この時期ならではの楽しみ方を満喫しました。
クリスマスビールのラインナップは、全部で11アイテム。
左から
1. エンギエン・ディヴェール
2. ゴードン・クリスマス
3. バルブ・ノエル
4. デリリュウム・クリスマス
5. ブッシュ スペシャルノエル
6. シュフ・ナイス
7. サン・フーヤン キュヴェ・デ・ノエル
8. グーデン・カロルス クリスマス
9. テットゥ・ド・モール・クリスマス
10. パルジャス・ウィンター・ウイスキーインフューズド
11. コルセンドンク・クリスマスエール
味わいの軽いものから、濃くて重いものへというグラデーションを付けて並べられていました。これだけカラフルなラベルが揃うと壮観です。サンタクロースの帽子や雪景色などが多いですが、スキーをしているキャラクターや幼子キリストを抱く聖母など、見ているだけで楽しい気持ちになります。
白地図に手描きでマップを作成して下さったのは、こまいぬブルワリー柏麦酒のブルワーでドゥーメンスビアソムリエの下山一字さん。上の地図はクリスマスビールを生産するブルワリーの名前とアイテム名が。ところどころにラベルの絵の補足があって親切です。下の地図は、各地域の情報が。見る人をベルギーのビール旅に誘うかのような引力があります。
根岸絹恵理事は、今年、ベルギービールの現地旅行に参加。そのこともあり、今回のホットビールの実演に使うベースのビールも、ドゥシャス・デ・ブルゴーニュを選択。オーク樽で18カ月間熟成したビールと、8カ月間熟成した若いビールとをブレンドしたフランダース・レッドエールで、フルーティで複雑味のある酸味が特徴です。クリスマスビールのラインナップの3番目、バルブ・ノエルも同じヴェルハーゲ醸造所のものです。
今回のホットビールのレシピを教えて頂きました。
- 〈材料〉
ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ 1本
クランベリー 大さじ 2
クルミ 大さじ 2
ハチミツ 小さじ 5
オールスパイス 小さじ 1/3
シナモン 小さじ 1/3
黒胡椒 少々 - 〈作り方〉
ビールを鍋で温める。
カップに ハチミツ、砕いたクルミ、ドライクランベリー、オールスパイス、シナモン、黒胡椒を適量入れ、温めたビールを注ぐ。
カップの中の具材をスプーンで掬って食べながら飲むスタイルです。ドゥシャス特有の酸味とハチミツの甘みとスパイスの風味がバランスよく絡み、ドイツのクリスマスマーケットで飲む赤ワインベースのグリューヴァインを思わせます。ドライフルーツからの果実味がビールに溶け込むのと同時に、フルーツの方にはビールが沁み込み、クルミと一緒に口に入れた時の噛み応えの心地よさが、ひと口ごとの満足感を高めます。少量飲んだだけでも、じんわりと体が温まっていく、寒い季節には活躍すること間違いなしのレシピです。
第二部は、会場をHUBチョムチョム秋葉原店に移し、ビールを飲みながらお食事を。参加者各自が持ち寄ったクリスマスプレゼントは、ビール、ビールに合うおつまみ。ビール周りのアクセサリーなどが多く、みなさんビアソムリエらしいチョイスが光っていました。
プレゼント交換は、ジャンケン争奪戦で。「クリスマスプレゼントって、歌を歌って回すんじゃないの?」という声も聞かれましたが、ビールイベントの定番は、なんと言ってもジャンケン大会。勝敗の喜怒哀楽はビールの旨みを引き立てます。勝った順に好きな物を取って行くルールは、自分のプレゼントに当たってしまうリスクを低減しますしね。お陰様で、一年の締めくくりとなる交流会は一部・二部ともに盛り上がりました。
ジャパンビアソムリエ協会では、資格取得後も仲間たちが交流できる、楽しくて学びにもなる場を提供しています。これまでにない新しい形での開催も検討しています。アイディアのある方は、ぜひ毎月恒例のBiersommelier-Stammtischに参加して、私たちと一緒に考えて下さい。ノーアイディアでいらしても、話しているうちに何かが生まれることもあります。有資格者は、どなた様でも歓迎です。開催告知は、Facebookのプライベートグループ「ビアソムリエ交流会」に投稿しています。